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転職理由=給与が低いと言ってしまって大丈夫?〜人材業界に転職したいAさんの話〜

最初の事例として私の例を書いていきたいと思います。以下、私と当時のキャリアコーディネーターさんとの会話(うろ覚え)です。

 

キャリアコーディネーター:自己紹介をお願いします。

 

相談者:社会人4年目、現在は印刷会社で生産管理業務をしています。今の会社の給料の低さと今後のキャリアプランに悩み、転職することにしました。人の話を聞いて、本人すら自覚していない、いいところを探すのが得意なのでキャリアコーディネーターに転職してみたいと考えています。ただ、退職理由・志望動機・自己PR全部薄い文章しか書けなくてまだ真っ白です。

本日はよろしくお願いします。

 

キャリアコーディネーター:おお、キャリアコーディネータですか。余計な雑念が入ってしまいそうです(笑)。転職成功させるために、一緒に頑張っていきましょう。

 

 

「給料が低い」は退職理由としてどうなの?

キャリアコーディネーター:まずは退職理由ですね。給料が低いから退職したい。ということでしたがもう少し詳細にお聞かせいただけますか。

 

相談者:はい。新卒であまり給料について吟味せず入社しました。もう卒業が迫っており、どこでもいいから就職しないと!と入った会社なので。なので、入社してからしばらくは自分の入社の仕方もあって、給与についても仕方ないと思っていたのですが・・・ただ20代も中盤になって、今後の人生設計を見直す上で家庭も持ちたいし、もっとお金が必要だと思うようになりました。・・・こんなにぶっちゃけていいんですかね?

 

キャリアコーディネーター:ここではぶっちゃけて下さい(笑)

 

相談者:わかりました。でも給料のことって禁句みたいなところがあるんじゃないでしょうか。他の退職理由を考える方がいいかなって思うんですが。

 

キャリアコーディネーター:給料が低いことが転職の一番の理由なら、堂々と言ってしまうべきだと思いますよ。自分の中で給料が低いことが転職する理由として明確なのであれば、変に誤魔化して全体的に筋の通らない内容になるよりは、本当のことを包み隠さず言った方がいい場合もあります。

 

今の会社の給料への不満=志望している会社の魅力

キャリアコーディネーター:ところで、今の職場では昇給は見込めなかったのでしょうか。

 

相談者:はい。印刷業界って薄利多売なところがありまして。利益率がよくなく、どうしても人件費が削られてしまう傾向があります。昇進したら多少の昇給はありますが、例え管理職になったところで、今の年収から100万程度上がるだけのようです。ちなみに年功序列の会社ではありませんので、頑張ってたらそのうち昇進はするかなという環境ではあります。ただ今、私の年収は300万にギリギリ届かないくらいなのですが、管理職になったところで400万かーって思ってしまって・・・増える責任の量と昇給の金額が割に合わないと感じたんです。

 

キャリアコーディネーター:それがキャリアチェンジの理由、ということでしょうか。

 

相談者:そうです。まだ26歳で、今なら大きく舵を切れる年齢かと思うので。あと今の職場では生産管理と言ってもルーティン的な業務が多かったため作業になってしまうという点が不満でもありました。転職を考えている会社では、キャリアコーディネーター兼営業で働けるということもあって、数字で自分の成果を見ることができる環境です。どこまで自分の力が通用するか試してみたい、という願望もあります。

 

キャリアコーディネーター:志望動機として使えそうですね。今は大半がルーティン業務なのですか。

 

相談者:はい。中には手順書作成や、業務効率化についての提案なんかもあるんですが、閑散期にやるものみたいな風潮がありました。もう少し業務効率化について試行錯誤することに時間を使いたいし、今の会社もそれ自体は良しとしてくれているのですが、残業はよっぽどのことがない限り承認してもらえないし。実務と時間との兼ね合いで難しいんですよね。

 

キャリアコーディネーター:わかりました。今お話ししていただいた内容はそのまま、今後会社に求める条件、というのと一致していると思います。理想の形ですね。

 

転職理由(例文)

キャリアコーディネーター:伺った転職理由でポイントをまとめると3つでしょうか。

  • 業界レベルで薄利多売な営業スタイルであり、昇進によって給料アップが見込めない。
  • 定型業務だけではなく、数字を伸ばしていく方法を試行錯誤するような業務がしたい。
  • 別の業界・別の職場で自分の実績を数字で評価してもらえる環境に身を置きたい。

 

相談者:最初は給料だけの話だったはずが、結構広がりましたね。志望動機も入ってしまった気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 

キャリアコーディネーター:大丈夫ですよ。大切なのは、転職理由・志望動機・自己PRが一枚岩であることです。同じことの繰り返しで問題ないです。転職理由は履歴書には記載しなくてもいいので文章化は基本的に不要ですが、上記をまとめてお話ししたらいいかと思います。

 

相談者:あえて文章化するとしたらこんな感じでしょうか。

 

転職を決意した理由は3つです。

1つ目は給与面です。現在身を置いている印刷業界は薄利多売に移行している傾向にあり、人件費を抑える形で利益をあげています。今後昇進をしても昇給が見込めないことや、将来的に家庭を持ちたいことも考え、転職を検討し始めました。

2つ目は業務内容です。現在の実務ではルーティン業務が大半を占めており、自分で試行錯誤する余地がそれほど大きくありません。数字に対して試行錯誤し、PDCAを回しながら伸ばしていくような考える業務にもっと時間と労力を割きたいと考えました。

3つ目は評価面です。次に入る職場では長く働きたいと考えています。そのため、業務で残した成果がそのまま評価に反映されるような環境に身を置き、モチベーションを高くし、仕事に励みたいと考えました。

 

キャリアコーディネーター:そうですね、順番は給与面が最後でいいかもしれませんけど、大体その形で良いでしょう。志望動機等を固めた後、再度チェックし整合性を確認するので、一旦完成としましょう。